しんと静まりかえった心の中のいちばん深い場所で、たしかに、それは起こった。あの地震の日に……。一九九五年二月、地震のあとで、まったく関係のない六人の身の上にどんなことが起こったか? 生きること、死ぬこと、そして眠ること――小さな焚き火の炎のように、深い闇の中に光を放つ六篇の小説。村上春樹の言葉が、いま新しい生命となる。連載『地震のあとで』に書下ろし一篇を加えた著者初の連作小説!
跳舞 村上春樹