サン=テグジュペリ/〔著〕 河野万里子/訳砂漠に不時着した飛行士の前にあらわれた、不思議な男の子。彼は遠い星からやってきた王子さまだった。「おとなしい羊を描いて」とねだる王子さまと語り、絆を創ったふたりは大切な時間を過ごす。しかし、やがて別れのときが…。本当に大切なものは、心で見ないと、見ることはできない。星の王子さまを読むと、いつもこのことを思い出します。普段、目に見えるものごとに、僕らがどれだけ振り回されていることか。いつの間にか、目に見えることしか信じられなくなって、何でも形で示してもらえないと、安心できなくなっています。だから、わからなくなりそうなときは、いつも心で唱えます。「大切なものは、目に見えない」そうすると見えてきます。見えないものが見えてくるのです。それはつまり、「思い出す」ということ。本当は見えているのに、見えなくしてしまったものに、本当は最初からそこにあったものに、再び気づくということです。あなたにも秘密をプレゼントします。これは本当は秘密でも何でもなく、誰もが知っていて、忘れていることだから。心で見てください。そうしたら、あなたにとっての、本当に大切なことが、